中国の景気対策

昨日、知り合いのシンクタンクさんから「中国現地法人がみた09年度中国経済の実相と日系企業の中国市場戦略」というタイトルのアンケート依頼が来た。主に、中国の景気どないでっかー?という内容だった。


で、今朝、「東方早報」という新聞を読んでたら、長三角を鉄三角にする計画について詳細な内容が出てた。この計画、要は、上海、南京、杭州の3拠点(通称、長三角エリア)を地下鉄&高速鉄道(いわゆる、動車)で結び、各都市を1時間以内で行き来出来るようにするという計画だ(1小時交通圏)。
上海と南京は既に高速鉄道があるので、この区間は2時間18分(今後はもっと短縮されるらしい)。上海と杭州区間も高速鉄道があり、現在78分となっている。が、電気系統の見直しなどで、浙江省区間の現状の平均速度105Kmを350Kmまで引き上げるそうで、最短38分まで短縮されるらしい。且つ、最短3分に一本発車を目指し、1日辺り235本出す計画のようだ。
高速鉄道が無い南京と杭州間も2011年末までに建設を終わらせる計画で、昨年末ぐらいから工事が進んでいる。現状、車(高速道路経由)だと3時間程度掛かるのが、50分強での到着見込みとなるそうだ。
この計画の狙いとしては、上海の商圏を巨大化させるという事と、大型公共工事による雇用確保にあるだろう。不動産価格停滞により、ビル建築が鈍っているので、国家主導による3G通信網の敷設や、交通網などが非常に重要になってくる。また、08年末の上海の人口は1,888.46万人で、既に十分巨大なマーケットであるが、長三角全体となると1億を越す規模を持っており、ますます魅力的なマーケットとなってくる。
来月から、いよいよ、万博のチケット販売が始まる。上海市政府としては、7000万人程度と予測しているようだ。そのうち20%は上海市内の居住者、30%は杭州、南京を中心とした長三角エリアの居住者と見積もっているようだ。当面の景気対策として、長三角エリアから上海へのアクセス改善を2010年の万博前までに終わらせる事は非常に重要な意味を持ってくるだろう。

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