5/25に開催された「第6回 親子で大谷崩れの森づくり」植樹イベントに参加してきた。この大谷(おおや)崩れの植樹イベントは、梅ヶ島のホームページで知ったのだが、私自身が植樹の経験がなかったのでやってみたかった事、つい先日、大谷崩れの辺りを登って愛着があった事、子どもたちにも自然の脅威というのを知ってほしいと思った事などがあって、参加してみる事にした。
お知らせページ:http://umegashima.jp/info/post.html?d=100
主催は「いのちの森づくり静岡少年団を支援する会」というNPO法人で、国土交通省の方を始め、地元の森林組合、建設会社など、その他多くのボランティアの方が運営に参加されていた。
イベントの趣旨は、子どもたちが自分たちの手で植樹し、植樹を通じて、自然・山・水に触れて、「いのちの大切さ」を学ぶという事だそうだ。2008年に第一回を行っていて、今年で6年目となる。
植樹のイベントは、
1.国交省の方から大谷崩れの歴史や山腹工事の説明
2.カミネッコンを作成し、木札記入など、植樹準備
3.植樹場所まで歩いて移動して、植樹
という流れだった。3の後、金山温泉に移動して、ご飯食べたりしたようなのだが、我が家は植樹までで失礼させて頂いた。
1.国交省の方から大谷崩れの歴史や山腹工事の説明
まず最初に、国交省の方がパネルを使って大谷崩れの発生から、静岡市内に与える災害のリスクなどについて説明してくれた。
大谷崩れというのは、300年前に発生した史上最大級の宝永地震によって崩壊したと言われている。いわゆる南海トラフの全域でプレート間の断層破壊があったとされた地震で、当時は尋常ならざる被害が発生したのではないかと思う。現在でも、この大谷崩れの崩壊は続いていて、崩壊を止める為の山腹工事を行なっている。
また、全く意外であったのは、この崩れが静岡市内の安倍川下流における水害(氾濫)のリスクを高めているという事。安倍川というのは、標高2000m程度の八紘嶺の中腹に源流があるのだが、この源流から海までが50kmと非常に短い。つまり、非常に急流な川となっており、大谷崩れの土石が下流まで容易に到達してしまうらしい。この結果、下流に土石が溜まり、定常的に水位が高くなって、ちょっとした大雨で氾濫するという事のようだ。
静岡市内の水害を抑える為に、山腹工事を行なって、上流で土石を留める努力を行なっているという事だ。砂防ダムのような工事も行なっているが、植樹によって、崩れた自然を回復させるという方法も取っているそうで、こういった事を知ってもらう為の植樹イベントの機会だそうだ。
こういった事は実際に足を運び、現場の方々に教えてもらわないと気付かないし、知り得ない事だなと思う。来て見てよかった。