山行日:2014年4月27日(日) 時間:11時間26分 距離:28.5km 天候:晴
[ルート]
大札山肩登山口(4:50)-大札山(5:20-25)-蕎麦粒山(7:50)-高塚山(9:25-30)-鋸山(11:45)-千石沢登り口(12:50)-蕎麦粒山(14:30)-大札山肩登山口(16:16)
[ルート概略]
①大札山肩登山口から大札山
大札山は北尾根にアカヤシオ・シロヤシオの群生があり、大変見応えがある。頂上は開けており、展望が良い。アカヤシオの見頃は4月下旬で、シロヤシオは5月中旬頃のようだ。ファミリーにおすすめの山で、のんびりとしたハイキングに最適。
②南尾根登山口から蕎麦粒山
大札山山頂から北尾根ルートを進み、一度、南赤石林道に降りる。林道を800m程歩くと蕎麦粒山に続く南尾根登山口に至る。登り始めに少々キツイ登りがあるが、これを抜けると比較的楽になる。このルートにもアカヤシオが見られる。大札山から続けて歩くと、3時間程度は掛かるので、ハイキングコースとしては、登りごたえがある。富士山側に開けた頂上の展望は大札山よりも更に良く、展望案内図もあって、山の同定に役立つ。
アカヤシオ・シロヤシオを楽しむという点では、蕎麦粒山頂上から山犬段に抜けて、林道を降りて大札山肩登山口に戻るという周回ルートが非常に良いのではないだろうか。
③蕎麦粒山から高塚山
三ツ合を経由して、全体に緩やかな縦走路が続く気持ちよく歩けるコース。トレランにもいいかも知れない。300名山に入る高塚山の頂上は静かな原生林となっており、バイケイソウが見られる。原生林となっている為、展望はあまり望めない。高塚山から京丸山や竜馬ケ岳へのルート標識は無いが、テープがあるのでそれを辿る。踏跡を探すなど、ルートファインディングが必要となるので、軽い気持ちでは進めないが、これぞ、南アルプス深南部と言える原生林を歩けそうだ。
④高塚山から三ツ合を経由して千石平(鋸山)
高塚山から三ツ合に戻り、三ツ合分岐から鋸尾根という名の痩せ尾根に入る。三点確保が必要な傾斜の厳しい小さなピークが何度が続く、本格的な登山道である。踏跡はしっかりしているので、ルートは難しくないが、ここはハイキングというレベルではなく、登山という認識で入る必要がある。三ツ合から千石平まで90分程度の道程だ。千石平頂上は、これまでの痩せ尾根が嘘のように広々としている。北西の崩落地点から展望が広がっている。
ここで終了でも良かったのだが、千石平から15分程度歩き、鋸山まで足を伸ばしておいた。そこまで行く人は少なそうで、千石平で出会った方も千石平までと言っていた。まあ、確かに、鋸山は特徴のある山でも無く、途中、黒法師岳への展望が開けている箇所がある程度だ。今回行ってみたのは、近い将来、寸又峡から前黒法師、黒法師を通り、千石平まで抜けて、寸又峡に戻るという縦走をやろうと思っているので、その下見という事で少し覗いておいた。
⑤千石沢から五樽沢コルを経由して蕎麦粒山
鋸山から千石平を経て、三ツ合側に少し戻ると千石沢へ降る分岐がある。最初は涸れ沢で、途中から沢となる。基本的には岩場を三点確保で降りる。一部、危険な箇所があるのだが、最近、崩壊した事が原因なのか、以前からなのかは判断出来ないが、川根本町のホームページでハイキングコースに入れていいルートではないと思う。
千石沢を下りきると林道との合流になるが、道が崩落で半壊している。看板はかろうじて立っているという雰囲気で次の崩落があれば、流されてしまいそうだ。
ここから五樽沢コルの登り口までの林道は至るところで崩壊し、道を防いでいる。誰かがメンテナンスしているのか、歩けないというレベルではないのが不思議だが、万一落ちたら、相当、厳しい状況になるなという感じの崖。通れない事はないが、とても怖いので、通過する人は自己責任で。
五樽沢コルの登り口から山犬段の間は完全に通行止になっているようなので、林道から五樽沢コルの急登を上がる。ここまで8時間半歩き通しなので、さすがにこの急登はこたえたが、これを越えたら、蕎麦粒山までもう一度、登って、南尾根経由で下山。
今回の山行は足慣らし的な思いで来たのだが、GWにしては、非常に人が少なく、大札山・蕎麦粒山のアカヤシオ、高塚山の原生林、千石平の本格登山など、思っていた以上に楽しむ事が出来て、大変満足。
[ルートマップ]
[大札山肩登山口、山犬段までのアプローチ]
国道362号を千頭方向に向かい、大井川鉄道田野口駅辺りで南赤石林道に入る。大札山肩登山口までは舗装路。その先の山犬段までは砂利道となる。一時期、大札山と山犬段間は通行止めとなっていたが、2014年4月段階では復旧工事が完了し、通行可能。山犬段から先は歩行でも通行止めとなっている。
[周辺の温泉]
この辺りに来たら、川根温泉がオススメ。
http://www.kawaneonsen.jp/