中国ネットワークインフォメーションセンター(CNNIC)が年二回発表している「中国インターネット発展状況統計報告」の最新版(第二十回)が発表されました。
報告によると、2007年6月末時点のインターネット人口が1億6,200万人に達したようです。この半年で2,500万人増えたというわけで、かなり驚異的な伸びと言えます。
それでも、人口の12.3%の普及でしかなく、日本の67.1%にはもちろん、世界平均の17.6%にも遅れている状況です。仮に日本と同等の比率まで行くとした場合、8.84億人という驚異的な数字になります(内陸の状況を考えると、そんなには普及しないとは思いますが・・・)。
CNNIC(中文)
http://www.cnnic.net.cn/html/Dir/2007/07/17/4722.htm
第二十回中国インターネット発展状況統計報告(中文/PDF)
http://www.cnnic.net.cn/uploadfiles/pdf/2007/7/18/113918.pdf
注目すべき点は幾つかありますが、
(1)大卒以上の比率が51.8%⇒43.9%に減少
(2)女性比率が41.7%⇒45.1%に増加
がもっとも大きな変化と思われます。
つまり、インターネットの世界への女性や高学歴・高収入ではない一般庶民の進出が急激に進んできているという事を示しています。これまで、中国のインターネットは特別な層の利用に限られてきたという面もありましたが、今後は、裾野の広げながら、拡張を続けていくものと予想されます。
人口増加に加えて、週当たりのインターネット利用時間も依然伸びており、18.6時間/週となっています。アクセスのピーク時間は、以前と変わらず、20-21時付近となっており、インテーネットを利用する層はテレビよりもインターネットを好む傾向が続いているようです。
もっとも多い利用ユーザの年齢は18-24の層(学生が主)ですが、学生を除くと、25-30の層がもっとも多くなっています。
また、以前から問題となっている都市部と農村部の差ですが、改善方向ではあるようで、5.1%(06年末3.1%)の普及率となっております。それでも、まだまだ、問題があるとは思います。
少し予想外だったのが、インターネットバー(網吧)からのアクセスが増加傾向にあるという事です。インターネットバーを使ってアクセスするユーザ比率は37.2%で、5%程も急伸しています。インターネットバーは政府が規制を掛けており、新たにオープンするのが難しくなっているにも関わらず、増加傾向にあるというのは不思議な傾向です。
後編に続く
これはね・・・ほとんどネットゲームをやるためのアクセスなんだろうかと思います。特に自宅のパソコンのスペックが低い場合、新作ネットゲームをやるためには新しいパソコンを買うより、ネットバーでやる方がいい、と普通の考えなんですから。
そうなんですよねー。パソコンのスペックもそうですが、回線がいいらしいですね。自宅の1MのADSLじゃ、ちょっと遅いですもんね。
http://news.xinhuanet.com/newscenter/2007-08/15/content_6535189.htm
http://www.isc.org.cn/20020417/ca102648.htm
取締りが強化されているし、法律も厳しくなっているので、网吧は減ってるのかと思っていたんですが、そうでもないんですねぇ。
法律が厳しくなっている一方、法律をどこまで守れるかは問題と思います。たとえば、身分証明書を確認しない(18歳未満ならネットバーを利用できない)ネットバーも少なくないですね。つまり未成年人の利用はあまり減らないと見えます。