オフショアセンターの設置の仕方

 中国に限らずオフショア開発を行う場合、以下の選択肢が考えられます。
 (1)自社で開発拠点を設置する
 (2)提携先を探して発注する
 いずれにしましても、オフショア開発を行う以上、開発コストの削減や日本で得られない技術の確保、人月の確保などの目標設置になろうかと思います。ここでは開発コストの削減という目標にフォーカスして考えてみたいと思います。


 [コスト]
 当然ですが、コスト的には(2)の方法が有利です。純粋に金額上のコストだけではなく、時間的にも短縮できます。自社で開発拠点を設置する場合、代表オフィスを設置するか、会社を設立する方法を取らなくてはなりません。また、人材の採用、コントロールなど、かなり労力を必要としてきます。但し、人材面で目処が立っている場合は、時間だけが問題になり、比較的、コストを抑える事が出来る方法はあると思います。
 [リスク]
 (1)の場合のリスクは、ある一定のノウハウがないと全く立ち上がらない、立ち上がったとしても、会社の運営がうまくいかず、遅々として進行しない可能性があります。(2)の場合、別の会社である為、品質のコントロールや進捗のコントロールにおいて、思うようにいかないケースが出てくる可能性があります。また、紛争になった場合に、日本で発注した場合と比べて、解決にかなり時間と労力を割かなくてはいけなくなります。要するに、日本の下請け会社に出すのとは事情が多少異なるという事です。
 [長所]
 (2)の方法はコスト、時間を短縮出来る事が最大の長所になると思います。また、提携や発注する過程において、様々なノウハウが低コストで入ると思います。(1)の方法は、困難であるものの、日本側から中国通の優秀な日本人と中国人の組合せで送り込む、もしくは、現地で採用する事が出来れば、自由に出来る範囲が広く、管理をしやすいという長所が出てきます。
 [選択指標]
 オフショア開発の仕方でどちらを選ぶかですが、以下の指標が全てYesなら、(1)の選択を取るのがよいと思います。
 (A)人材を確保出来るか?
 (B)初期に時間とコストを掛けられるか?
 (C)最終的な移転規模は10人月を超えるか?
 
 まず、(A)人材です。間違いなく「人材」が最も重要です(オフショア開発に限らず、人は重要ですが…)。人材は中国人と日本人が必要だと思います。但し、ハーフであったり、日本人でありながら、中国育ち、中国人でありながら日本育ちというように、二つの文化を背景に持っている場合のような人に出会えた場合は一人でもいいと思います。
 ・日本人
 技術的にはもちろんの事、日本で管理職をそれなりに経験し、国際経験を持っていればベストです。中国も日本も人の管理の仕方はある程度、同じでやれると思いますが、「強さ」と「論理性」を持っている事が重要だと思っています。中国人の気質としては、欧米系に似ている部分も多くあって、組織的に上司と部下という関係であっても、パートナー、一人の人間として、自分の上司を見てきます。中国人を部下として、使っていく場合、「この人はすごい」と思わせなくては、まずもって相手にしてくれません。人としての強さと論理性を持って、相対していくと、必ずパーソナリティを認めてくれます。一旦、認めてくれれば、深いよい関係を構築出来ます。
 ・中国人
 上司が日本人だけですと、組織的に歪みます。どんなに優れた日本人であっても、バッグラウンドが違う以上、彼らの「親分」にはなれても、「兄貴」にはなれません。個人的な考え方なんですが、組織には常に「クッション」が必要です。トップが生きるには「クッション」の存在が必要不可欠です。オフショアになってくると、更にその傾向は強くなり、社内・社外に発生する問題を力強く解決してくれる有能な人材が必要です。
 次に(B)時間とコストです。もし、人材の確保から行うのであれば、準備に少なくとも六ヶ月は要すると思います。外資企業の場合、会社の設立申請だけでも2〜3ヶ月は要します。費用は、申請費用、申請エージェントへの手数料、オフィス立ち上げコスト(、人材採用)などに加え、日本から駐在員の派遣コストが掛かります。コンサルタントを使うかどうかで費用は大きく異なってきますが、どうやってもイニシャルで500万日本円以上は掛かってくるのではないでしょうか。
 最後に(C)の移転規模です。オフショア開発においては、日本側との窓口や、管理、運営コスト等が非生産的なコストとして、乗ってきます。この辺りのコストを吸収して、コストメリットを出していくには、規模が必要です。小さい規模だとどうしても、非生産コストが高まり、思ったよりコストを削減出来ない状態になります。どの程度のスケールメリットが必要かは、日本から送り込む人間のコスト(給与に加えて、海外旅行保険、手当て等)によってくると思います。
 要するに上記で上げた3つの点を考慮し、判断すればよいと思います。弊社の場合は、上記三つを全て満たす事が出来た事と、幾つかその他の事由があって、会社設立の方法をとって、オフショア開発を行っています。
 ただ、どう考えても、会社設立するというのは、大変なので、まずは弊社のような企業に仕事を発注してみて、品質を見たり、運営方法のノウハウなどを確認された方がよろしいかと思います。弊社のような会社を踏み台にした上で、必要であれば、会社設立という方法に踏み込めばリスクは少ないと思います。
 結論ですが、オフショア開発を(2)で初めてみて、状況を見ながら(1)の方法を選択するのがよいと思います。問題は(2)の方法を取る場合に、どの企業と組むか、または発注するかになってくると思います。弊社を選んで頂くのがベストだと思いますが、それについてはまた、明日以降、書いていこうと思います。

  1. No comments yet.

  1. No trackbacks yet.

(上記4文字の英数字を入力してください)※

return top