CNNIC中国ネット販売(EC)市場調査研究レポートを少し解説

CNNIC(中国インターネット情報センター)が6/2に発表した中国ネット販売(EC)市場調査研究レポートで面白かったところを抜粋、そして、思い込みに近い所感をまとめてみた。前回のサマリー部分からの続きになるので、本エントリーではサマリー部分は除外した。なので、前回分を先に見た方がよいと思う。
前回のエントリーはこちら。
出典(中国語):http://www.cnnic.cn/research/bgxz/dzswbg/201106/t20110602_21245.html


○関連法律
 以下の法律がECににおける関連法律と見ていいようだ。CNNICが言っているので、政府発表に準じると
見ていいと思う。日本企業(外国企業)の場合、これに加えて、ICP関連の事が注目されるが、このレポートでは記述がなかったので、後日、別途補足する。ま、ICPもいいけど、中国でECやろうと思ってる会社はこの辺りの法律に対してもちゃんとケアが必要だと思う。彩票関連とか、フツウは関係ないなって思うのもあるけども。。。そして、オレは中身はまだ見てないし。
関連法律一覧:

部委 政策 主要内容
商务部 《关于促进网络购物健康发展的指导意见》 鼓励扶植行业发展
国家工商总局 《网络商品交易及有关服务行为管理暂行办法》 规定个人网店实名制
中国人民银行 《非金融机构支付服务管理办法》 支付机构业务准入机制
海关总署 《关于调整进出境个人邮递物品管理措施有关事宜的公告》 提升网络代购成本
国家 《侵权责任法》 网络服务提供者承担侵权连带责任
财政部 《互联网销售彩票暂行办法(征求意见稿)》 网上销售彩票的准入条件
新闻出版总署 《关于促进出版物网络发行健康发展的通知(征求意见稿))》 网络出版物销售准入资格

○消費の動機(なぜ、ネットでモノを買うのか?)
ざっと言うと、便利(50.0%)、安い(24.8%)、時間の節約(9.1%)、選択幅が広い(8.4%)、趣味(4.3%)となっている。日本でネットショップをしていても分かる事だが、地方こそ、ネットショップの威力は大きいのだ。
都会の場合、ちょっとした移動で色々なものが買えるが、地方はそうはいかない。中国の場合、日本よりも人口密度は薄い。とにかく、土地が広大なわけで、何か買いに行くのも面倒な事が多い(遠いから)。また、日本は物流最適化が進んでいるので、リアル店舗とネット店舗の価格差というのはそうでもない。しかし、中国では(上海でさえ)、ネットとリアルの価格差というのは大きい。
つまり、現状の中国のネットショップというは、利便性や価格の面で有利な状況にあり、賢い(お得な)消費行動として、ネットショップが選ばれる状況だ。まだ、基礎的な消費行動をとっていると考えていいだろう。
もちろん、数年前から上海では个人化(パーソナライゼーション)が流行っており、上記のような消費に対する基礎的なニーズが満たされれば、現在、下位の消費動機である、選択幅が広いや趣味などの動機での購入が増え、「ネットでしか買えないものを買いたい」という要求を満たす為のものが主になっていく事が予想される。しかし、それはもう少し先の話で、まだ、一部の消費者と見受けられる。
○平均利用額
 「月」辺りの平均利用額は101-300元(35.4%)、100元以下(26.7%)、301-500(19.5%)、501-1000元(9.6%)、1001-2000元(4.3%)となっている。比率だけを見ると、300元以下のマーケットが大きいと思われるかも知れない。しかし、金額ベースでのボリュームを考えると事なった形が見えることに注意して欲しい。選択肢の幅の中間値x比率を100として計算し直すと以下になる(カッコ内が中間値)。
 100元以下(50) x 26.7 = 13.4
 101-300元(200) x 35.4 = 70.8
 301-500元(400) x 19.5 = 78.0
 501-1000元(750) x 9.6 = 72.0
 1001-2000元(1,500) x 4.3 = 64.5
 「大雑把過ぎるだろう」という突っ込みはさておき、金額的なマーケットボリュームを考えると、300元以上で70%、100元以上で95%を越えている可能性があるという事。日本の企業が中国に進出する場合、やはり、単価としては高めの設定になるが、客単価300元以上、500元以上でも十分に金額ボリュームがあるマーケットがあるという事だ。
○物流
 いきなりだけど、下記の図を参照。

中国EC会社物流
fig.566-1. 中国EC企業物流の利用

中国語読めないとか言わないで、ちょっとがんばって眺めてみるといい。きっとなんとなく分かってくるものだ。
自营は「自社運営」という意味。日本では考えられないかも知れないが、物流を自社運営している会社が多い。これは、第三方物流(サードパーティロジスクティクス)よりも自社でやる方がいい(差別化に繋がる、儲かる)と判断している会社が多いという事だ。加えて、自社物流を引ける程の資金力を有しているという事も忘れてはならない。競合会社は、運送を自社で組めるほどの資本を投下し、ビジネスを展開しているという事だ。
物流が良くないと言っても、モノが届かないとか、途中で運送会社の人がものを盗むとかそういうレベルではないが、サードパーティの運送水準はそれほど良くは無いのは事実だと思う。というか、運送スタッフの質がイマイチである。簡単に言うと、態度が悪いの一言に尽きる。また、個配倉庫での入れ間違いがあったりもする。
○支払い方法
 先ほどの図に、支払方法についても書いてあるが、割と選択肢が増えてきた感じがする。まあ、それでも、支付宝(Alipay)、货到付款(代引き)が圧倒的で、その他は、快钱(99bill)、财付通(tensent)というところだと思う。オンライン銀連もよく導入するのだけど、支払い用のインターフェースが恐ろしく使いづらいので、残念ながら、フツウのユーザは使う気になれないと思う。
 で、一般的な支払方法の支付宝(Alipay)であるが、これは、C2Cの場合は、エンクローサービス的に使う。が、B2Cの場合(弊社がよく導入するパターン)では、即時決済という方法を使う。これだと、すぐに取引が完了する。しかしである・・・、ユーザが钱包と呼ばれるAlipayのアカウント上にお金を入れてある場合に即時に終わるという事で、入れてない場合には、入金を待つ事になる。即時決済の完了から7日間は自動キャンセルにならない。この特質は、商品のキャンセル、返品扱いを確定する際に、重要なポイントとなる。
○返品保証
 基本的には、返品は7日、または、10日以内は無条件で受ける(商品をあけてないとかそういう条件はあるが)。なので、事業計画上、返品率は高めの設定にしておいた方がよい。
○ユーザがとあるショッピングサイトを使わなくなる原因
 ちょっと面白いデータとして、ユーザの流失率(=直近半年以内に失ったユーザ数/(現在のユーザ数+直近半年以内に失ったユーザ数-直近半年以内に獲得したユーザ数)を見ると、最大は易趣网、次点に红孩子、拍拍网となっている。この辺りのサイトがユーザを喪失しているという事だ。
 ユーザがこれまで使っていたショッピングサイトの利用を止めちゃう理由は、以下だ。
・他にもっとよいサイトがある
・欲しい商品が見つからない
・商品品質が良くない
・値段がイマイチ
・支払いや配送方法がよくない
などなど
 一時期、勢いがあった红孩子(B2Cタイプのベビー用品サイト)であるが、最近ではユーザを失っているというのがちょいと意外な事実。
 

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