8月23日に気象庁が3ヶ月予報を発表した。降水量は平年並、気温は9月と10月は高め、11月は平年よりやや高めといったところのようだ。10月の気温が高いと、夏のレタス産地が10月末ぐらいまで出荷する事が可能になる。夏産地が早めに出荷を切り上げてくれればいいが、しぶとく出荷してくると、秋産地の出荷と重なり、11月相場が厳しい状況に陥る。もちろん、台風が上陸するなどの突発的な要因があれば相場は大きく荒れるが、何も無ければ低位安定だろう。
12月以降の気温予報は出ていないが、気象庁が7月に発表したエルニーニョ監視速報 (No. 322)によると、今年6月にようやくエルニーニョが終息した事が観測されたようだ。今年5月の段階では夏の間もエルニーニョが続き、秋以降も続く可能性が高いという予報だったので、本当に安心した。今年も去年のような暖冬になってしまうと、経営が成り立たないので、冬は冬らしい寒さであって欲しい。
今の段階では、エルニーニョ発生確率20%、平常状態60%、ラニーニャ20%となっており、平常状態の確率が高いようなので、11月後半からは気温が落ちてきて、12月は例年並になってきてくれるのではないかと期待したい。エルニーニョ/ラニーニャのいずれかが発生するようであれば、定植計画を少し調整しようと思っているので、次回9/10(14:00時)の速報が非常に重要になる。
さて、2000年以降で、静岡県静岡市の気象データから9月、10月が平均より高く、エルニーニョ/ラニーニャのいずれも発生していない年の気温データを下記の図のように抜き出した。
上記の年度に対するレタス相場表は以下の通りである。
2016年秋から2017年春以外は落ち着いた相場の動き方で、12月から2月のどこかでピークが来る。2016年冬は暖冬で、2016年12月の平均気温が平年より1.4度高い10.5度であった。気温要因だけで相場は決まらないが、極端な暖冬は相場が崩れる要因の一つと見て間違いないので、暖冬の年は平年以上にレタスの秀品率を上げるよう注意が必要になる。消費者の方にとってはありがたい相場なのだが、生産者にとっては厳しい相場だ。