中国では政府方針でtwitterに対するアクセス制限がなされている。制限理由は諸所あるだろうが、面倒だから省く。理由はともかく、twitterが制限された事により、中国では別の類似サービスが普及したという事実が重要だ。中国でウェブプロモーションを行う上ではそれを利用する事が有効になってくる。
中国のtwitterはマイクロブログと呼ばれているのだが、中国語でブログを博客(ぼーくぅ)と言い、微(うぇい:マイクロの意味)とくっ付けて微博客となる。それが省略されて、微博(うぇいぼー)になったようだ。ま、日本でも2007年頃はミニブログって言われたよね、それと同じ。以下、代表的な微博を幾つか紹介してみる。
新浪(SINA.COM)が運営している新浪微博。iResearchのデータによると市場シェア率は57%となっている。アクティブユーザに限定すると、87%となっており、圧倒的なシェアで、中国WEIBOのリーディングカンパニーである。今年の夏にも英語版が出るそうで、今後は世界進出を目指していくようだ。
この圧倒的な市場シェアを取れたのは、元々、新浪のブログサービスを使うユーザが多く(日本のアメブロのようなポジショニングを得ていた)、ブログビジネスの基礎があった事に加え、微博をいち早くリリースし、先行していったという背景がある。
QQチャットで有名なテンセントの微博。市場シェアは21%で第2位となっている。テンセントは中国最大のチャットサービスを有しているのが強みとなり、オンラインゲーム、決済サービスのTenpay(财付通)などでも一定のシェアを確保している。やっぱり、強いサービスが一つでもあると有利だな。
百度アプリとしてリリースされている。Tencent、Sohu、Neteaseの微博のゲートウェイサービスとなっている。twitterの相互乗り入れは、将来重要なサービスとなると思う。新浪まで投稿出来ると便利だが、そこが空いていないので、今はちょっとおしい。シェアとしては第3位の13%であるが、アクティブユーザはそれほどでもないのではないだろうか。
現状の中国微博の状況としては、新浪(SINA)が圧倒的にリードを保ちつつ、腾讯(テンセント)が追っかける構造となっている。機能的な差はそれほどない為、どれだけ大物を引き込めるかが戦いのポイントとなっている。
日本企業が微博をプロモーションとして使う場合、余裕があれば、二つを利用すべきだが、余裕がなければ、新浪微博を優先しておけばいいと思われる。
参考レポート:http://www.redtechadvisors.com/viewer.aspx?id=16537872.pdf