ぼんくら〈下〉 (講談社文庫)
作者:宮部みゆき
発行年:2004
出版社:講談社
読み終えた日:2007/08/19
スター:★★★☆☆
下巻も引き続き「長い影」が続きます。鉄瓶長屋を舞台の中心とした「湊屋」の陰謀が繰り広げられていき、徐々に事件の核心へと向かっていきます。引き込まれる内容でしたし、純粋に面白いのですが、ストーリー的には破綻が見られる部分がややあります。
結論への向かい方、結論自体も少し解せない。かつ、最終章は必要なのかな?と疑問に思ったりもする。全体に少し長い。商的目的かなと勘ぐってしまう。推敲して2/3ぐらいにしたら引き締まって、もっと面白かったと思います。
ちなみに、ぼんくらという言葉、元は賭博用語だそうで、「盆の上での勝負に暗い(弱い)人」という語源があるようです。
宮部みゆきさんは、だいすっきです。