「A」―マスコミが報道しなかったオウムの素顔
作家:森達也
発行年:2002
出版社:角川書店
読み終えた日:2007/04/21
スター:★★★★☆
最近、私が好きなジャーナリストの本。まあ、ドキュメンタリー監督らしいんだけど、個人的にはジャーナリストだと思ってる。本物の。
以前、「世界が完全に思考停止する前に」を読んで、面白いなって思ってて、色々と調べてみたところ、「A」というドキュメンタリー映画(自主制作)の監督として有名らしいって事を知った。
この本は「A」というドキュメンタリーを制作した時の制作日記であり、途中途中の思いが綴られている。
「A」というドキュメンタリーはオウムの麻原さんが逮捕されてから後、広報部だった「荒木浩」さんを内部に入り込んで追っていったドキュメンタリー。
映画は見ていないので、分からないところもあるけれども、この監督が描き出したかったのは、「オウムから見た日本社会の真実」らしい。
私も海外に居るので、多少は日本のメディアや社会の特殊性というのは感じるものがある。また、この本を読む直前に、遠藤周作の「沈黙」を読んだ事は非常に意味深く、若干、私の思考も停止してしまった。