本日は上海の平均給与についてのまとめ。オレがワンジー上海を作ったのは2005年なので、かれこれ、7年目に入った。当社の平均給与の話で言えば、設立当初と比べると、今は2倍以上になっている。ここ数年、中国人スタッフの比率を増やす方向にしているにも関わらずだ。これは当社が異常なわけではなく、上海では年10%程度の給与上昇は平均的な速度と言える。というわけで数値は以下の通り。
データソース:上海市人力资源和社会保障局
http://www.12333sh.gov.cn/2007sxy/2007news/2007mtsj/200909/t20090924_1089217.shtml
http://www.12333sh.gov.cn/200912333/2009xxgk/zhxx/gfxwj/ldbc/201003/t20100330_1116180.shtml
http://www.12333sh.gov.cn/200912333/2009xxgk/zhxx/gfxwj/ldbc/201103/t20110325_1128784.shtml
年 | 平均月収 | 上昇率 | 上昇幅 |
---|---|---|---|
2000 | 1,285元 | 9.0% | 106元 |
2001 | 1,480元 | 15.2% | 195元 |
2002 | 1,623元 | 9.7% | 143元 |
2003 | 1,847元 | 13.8% | 224元 |
2004 | 2,033元 | 10.1% | 186元 |
2005 | 2,235元 | 9.9% | 202元 |
2006 | 2,464元 | 10.2% | 229元 |
2007 | 2,892元 | 17.4% | 428元 |
2008 | 3,292元 | 13.8% | 400元 |
2009 | 3,566元 | 8.3% | 274元 |
2010 | 3,896元 | 9.3% | 330元 |
fig.571-2:上海の平均給与の遷移表(2000年から2010年)
ワンジー上海の場合、この数値より早い。人材の層が、設立当初の開発(PG)中心から、管理・設計(PM/SE)層になってきているからだ。この上昇速度は、正直、日本人の会社経営の感覚では「は?」という感じだし、特に、給与が原価になる当社のようなソフトウェア開発ベンダーは、原価の上昇を価格に反映せざるを得ない当社としては、お客さんに対して、非常にシンドイ動きをとらざるを得ない。
GDPの伸びに伴い、不動産、CPI、給与全てが速い速度で上昇しているという事実があるという事だ。7年間の体感では数値以上に苦しいものを感じる。これだけの給与上昇があれば、さぞかし、生活がリッチになっているように思えるかも知れないが、現実としては、全てが上がっているので、全員でチキンレースをやっているようなものだ。休まらない。
また、上記の月収は政府に届けられている額であるし、全平均であるに過ぎない。統計に出ない数字、日本企業が採用するホワイトカラー層の実態とは異なっている。優秀な人材を採用したい場合、上記の2倍程度が平均になるようにしなくてはいけないし、成果連動も含めた上昇速度を事業計画に入れる必要がある。
2007年度情報ですが、学歴、年齢別の平均給与は以下を参照。
>>> http://laoban.natec.cn/Entry/376/
あーあと、余談だけど、日本人の皆さんにとって興味があると思うのが、上海のアイさん(家政婦さん)の相場感。まあ、口コミの数字とそんなに違わないと思うけど、上海市政府の相場見解は以下になっている(中国語)。
http://www.12333sh.gov.cn/200912333/2009xxgk/gsgg/201104/t20110418_1129325.shtml
上海在住の日本人の方が頼むのは「全日制家政员」に当たるケースが多いと思うが、高中低に分けると、こんな感じになる。月額は20日想定。
高:100元/日(2,000元/日)※5年以上経験、家政サービス中級ライセンス所有者
中:80元/日(1,600元/日)※3年以上経験、家政サービス就業証所有者
低:50元/日(1,000元/日)※1年以上経験、家政サービス基礎訓練受講者
これに加えて、春節に红包(ボーナス)を出さないといけない。いいなぁと思うアイさんには2000元以上は出さないと辞めちゃうって事だ。ちなみに、浦東と浦西で相場違うっていうイメージを持ってる。浦東の方がちょっと高いんじゃないかなって思う。