オフショア開発ではコミュニケーション能力が重要です。
オフショアとオンサイトとの決定的な違いは、Face2Faceの量です。オフショア開発のコミュニケーションは文字によるコミュニケーションが90%を占めます。確かに、Skypeやビデオチャットなど、リッチメディアによるコミュニケーションオプションは選択可能です。
しかしながら、実際の現場ではシンプルな文字ベースが好まれます。開発者の好みというか、性質的な問題かも知れません。
文字ベースのコミュニケーションの場合、記録に残るという長所がある一方で、コミュニケーションが難しいという面もあります。文字でのコミュニケーションは、相応の読解力と文章力が要求されます。
オフショア開発という概念が出回る以前に、米国ではテレワークという概念が世に出ています。誤解を恐れずに、この概念を簡単に説明すると、オフィスに出社せず、自宅やサテライトオフィスから遠隔的に作業を行うワーキングスタイルです。
メリットとしては、出社時間をセーブする事、オフィスコストをセーブする事にあります。通勤の省略による従属的な結果として、従業員のストレスを減少させる事もあります。もちろん、現実的には、自宅での作業は社会からの孤立を招き、別のストレスが発生する事もありますので、出社を全面否定するわけではありません。
また、このようなワーキングスタイルになった場合、コミュニケーションが電子メディアになりますので、色々な事が記録に残っていきます。きっちりとしたコミュニケーション手法を取れば、ナレッジが会社に蓄積されていきますので、社内でのノウハウ共有が強固になっていきます。
一方、タイトルにある通り、文字ベースのコミュニケーションの難しさというのは、語学力に依存するという問題です。読解力と文章力。これが不足すると、コミュニケーションギャップ、誤解を発生させます。
日本人同士でも、脆弱な語学力ですと、間違いなくトラブル発生です。オフショアに関わる方の場合、通常以上に、語学力の向上に努めるべきかと思います。語学力は、良書の精読と、様々な活字の多読、そして、書くという行為で向上していきます。とは言え、私も他人事ではないですが…