品質管理ってのはそもそも何でしょう?
ソフトウェア業界よりも遥か昔から、製造業の現場では品質管理が行われてきており、日本のメーカーの品質管理技術というのは相当に高いものだと思います。
やはり、まずは、ソフトウェアの品質管理とか、オフショア開発における品質管理とか、ツールがどうとかを考えても「木を見て森を見ず」ならぬ「コードを見てプロダクトを見ず」になってしまう。
まずは、本質論ではなかろうかと思い、少しネットで調べてみた。
そこで、興味深いというか、個人的には目から目ヤニ・・・じゃなくて、うろこが落ちてきました。
「品質管理=コストアップ」という固定観念を捨てるべき
な・る・ほ・ど、まずは、このページ。
http://www1.harenet.ne.jp/~noriaki/link72.html
ちょっと長いけど、全てを読む価値がある文章。特に、最初のくだりに目を奪われました。1980年代、日本車が世界を席巻した頃、日本車が品質を向上させえたのは何故か?
その頃の欧米企業は、品質とコストはトレードオフの関係にあるという固定観念を持っていた。その固定概念を持っていなかった日本企業は、漸進的改善でコストと品質を両立させた。
オフショア開発の場合、時に単価が安いので、ある程度の品質低下はやむを得ないとの見方がされる場合がある。私もそれは事実だと思っていた。でも、その考え方を捨てて、両立を目指し、達成出来るメソッドを作る必要があるのではないかと思う。
作者は「品質」については三つに分けている(それぞれが何かは前出のページを参考)。
1.当たり前品質
2.一元的品質
3.魅力的品質
現代の自動車メーカや家電メーカについて言うと、3の品質が競争力となっていると思う。が、ソフトウェア業界(オフショアに限らず日本も)は、1の状態ではなかろうか?
かく言う弊社も業務アプリケーションの開発に関しては、1を超えるのが関の山だし、得意のウェブ制作でも2ぐらいだろうなと思っている。それも、毎回達成しているのではなく、バラつきがあると言わざるを得ない。
なぜ、そうなってしまっているのか?
品質を管理する為の明確な基準を持ち合わせていない事ではないかと気づきました。最近、本当にごく最近、そう気づきました。
世の中にはISO/CMMなどソフトウェアを開発する上で、標準とも言えるメソッドが確立しています。が、これが、社員26名、社歴2年の会社、コスト的な余裕がない中小企業が、品質というモチベーションが少ない中国という国で、達成可能でしょうか?
先の話と矛盾しますが、今は無理です。ISOの導入というのは現実的ではないでしょう。なぜなら、そこのラインに達してないからです。
じゃ、そこのラインに達する為に、まず、上記の事を勉強しつつもオリジナルのメソッドを作るべきじゃないかと思っています。そこで一歩前進出来ると。
人間もそうだけど、準備運動をせずに、運動を開始したり、基本が出来ていないのに、応用をしようとしたりすると必ず無理が出て破綻する。少しづつアップしていけばいいと思います。
去年に比べれば、今年は大分よくなっているわけだし。アサインされるメンバーによっては高い品質を維持出来るようにはなってる。これを社内全体に適応し、品質のバラつきを抑えるようにすればよいのかなと思う。
また、品質を管理する対象は、最終納品物(成果物)だけではないように思う。弊社の場合、
営業⇒ヒアリング⇒見積もり⇒受注(契約)⇒設計⇒開発⇒テスト⇒納品
というプロセスで仕事が流れますが、ヒアリングやら見積もりやらのクオリティも上げていく必要があるように思う(先日、悪い見積もりを出して後悔したので・・・)。