以前からずっと行ってみたいと思っていた魯迅記念館に。
魯迅記念館は魯迅公園の中にあって、2階建てのきれいな建物。
入場料は8元。
1階は、お土産やさん、反日戦争系の展示、近代中国文学者の書斎を復元したコーナー。
2階が魯迅の展示場。
魯迅は日本に留学の経験がある、中国近代文学の基礎を築かれた方。
1881年生まれ、1936年に没するまでに、相当量の作品を描いています。
1880年頃と言えば、中国にとっては大変難しい時代で、1840年に英国とアヘン戦争、1857年に英仏と第二次アヘン戦争、1884年に清仏戦争、1895年に日清戦争と、立て続けに戦争を行っており、非常に疲弊していた時代です。
世の中的には、いわゆる帝国主義の台頭により1914年の第一次世界大戦に向かって各国のナショナリズムが高揚されていた時代です。
魯迅という方は1902年に日本の仙台に留学に来て、元々は医学を志していたようですが、中国人の方の精神改革を行いたいという事で、文学を志すようになったようです。
時代が時代なだけに、思想の西洋化やナショナリズムが重要だったのだと思います。
1911年には辛亥革命が起こって、今の台湾政府、中華民国が成立します。
その10年後に有名な「阿Q正伝」というのが世に出されました。
辛亥革命を背景にした小説です。
非常に複雑な立場の方で、日本に留学され、日本で文学を学ばれ、中国と日本は本来「兄弟」であるともおっしゃられてます。その一方で、晩年は抗日活動に努められたようです。
中国と日本って距離的に近い事もあって、色々とあるんですよね。
時間があれば、一度、行ってみるといいかも知れません。オススメの記念館です。
ちなみに、この公園自体はそれ程、大きくなく、小規模です。
とてもきれいにされてて、人が多く。無料です。
中国の公園のパターンとして、
1)歌を歌っている人がいる(個人、団体)
(結構、うまいです。毎日やってるんだと思います)
2)中国将棋をやっている人がいる
3)トランプをやっている人がいる
4)プチ遊園地がついている
5)太極拳やら、ダンスやらやっている人がいる
6)池があって、ボートがある
こんな感じです。
遊園地がまた、レトロなんですよ。メリーゴーランドとかありますが、これがまた、壊れそうな勢いで、ちょっと怖い。値段は3元/人(=42円)で、安いんですけどねー。
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