さて、布市場に、先週発注したコートとスーツを取りに行きました。
前回は夕方、今回は午前中に行ったので、人も多く、ちょっと違った雰囲気でした。
まずは、コート。
お店には全部番号が振ってあるので、発注した時にもらった控えにある番号を頼りに、番号のお店を目指します。発注したコートはお店の前に吊るしてあって、行くと、吊るしからおろしてくれます。
前回は気付かなかったんですが、お店の前に吊るしてあるのは、そのお店の実績なんですね。ま、よく考えれば、そりゃそうだって感じです。なので、店頭に吊るしてある作品をよく見れば、そのお店の仕立てなり、センスなり分かります。
で、吊るしてあったコートを降ろしてもらって、試着・・・。
いい感じ。デザインは元々吊るしてあったヤツのままなので、問題なし。でも、ちょっと肩幅でか過ぎかも。ま、でも、オッケー。とてもお気に入りのコートの出来上がり。
さて、スーツ。正直、やっぱ、生地が安すぎたかも。デザインは元々持っていたやつなので、身体にはフィットするし、好きな形。でも、生地がチープ過ぎ。なんか違う。ま、値段も20倍ぐらい違うので、そりゃそうかって感じだけど、なんだか納得がいかない。仕立ても荒いし、内面もダサい。普段着スーツとしてはいいんですけどね。
金曜日の忘年会で、探せばいい生地もあるって話しを聞いていたので、ほぼ全てのスーツ仕立ての店を全て見て回って生地を探す。
ずーと見てると、少し分かって来ました。本当にいい生地は奥の奥にしまってあります。そこから引っ張ってこないといけないです。また、いい生地の場合、お店の人が生地を触る時の態度が違います。手を洗ったりしてます。
正直、素人なので、生地の良し悪しは見ても分かりません。触ると少し分かります。本物のカシミールは少し伸びがあって、ライターで火をつけても簡単には燃えません。
また、輸入モノ(イタリア産とか)の生地はニセモノが多いみたいです。ってお店のおねーさんが言っていました。国内産高級品の方がニセモノが少なく、良質なのだそうです。なるほどね。
1、2時間ほど見て回っていたら、見つかりました。これだと思える一品が。値段を聞くと、高い。ぼってるんじゃなくて、本当に高そう(て言っても、安いけど・・・)。これならいいスーツが出来るかも。
前回作ってみたのと、以前、DAVEってお店でスーツを作った経験を合わせると、スーツは生地選びが全てといっても過言じゃないです。仕立ては丁寧なお店であれば、そこそこのデザインのものを上げてきますし、仕立てがきれいであれば、なんとかなります。しかし、生地は誤魔化しようがないし、置いている時はそうでもなくても、仕上がり後は明確に差が出てしまいます。
というわけで、本気で見て回って見つけた生地でもう一着作る事にしました。今回のスーツは前回のスーツの二倍以上の値段。といっても、日本のスーツファクトリーより安いけど。布市場の相場から考えると、とても高い値段です。
デザインもそこの仕立て屋を信じ、ゼロから起す事にしました。まず、雑誌で大体のイメージを伝えると、さっと絵を描いてくれました。おお、スゲー。分かってるじゃん、このおっさん。細身のイギリス風。絵を元に好みを細かく伝える。おっちゃん、本当に分かってるか心配でしたけど、「オッケー、オッケー、任せて俺に!」的なノリです。今回は内面、ボタン、襟すじまで細かく指示を出しました。
とりあえず、来週、また行って、状況確認って事になりました。
ちなみに、お店の番号は220号です。